機械の剛性や精度向上に伴い、超硬タップのアプリケーションが広がり、より多くの被削材、ねじサイズで超硬タップが使われるようになっています。
このたび新しく鋳物用超硬タップ VHM-GJVシリーズと高硬度鋼用超硬タップVHM-HCUTシリーズが発売されました。それぞれの被削材に合わせて最適化された刃型を持ち、鋳鉄系被削材のさらなる長寿命化やこれまで困難だった高硬度鋼のタップ加工の安定化を実現しています。
全てが新しい鋳鉄用超硬タップ
バミキュラー鋳鉄はその特殊なグラファイト構造により、専用の工具特性を必要とします。新しい超硬タップは極めて剛性の高い刃先設計に加えて、長い工具寿命を実現するためにそのすべてが最適化されています。例えば、ワーク材料の安定性が高く、同期加工・ソフトシンクロの使用など適切に整えられた加工環境であれば、超硬タップは従来の粉末ハイス品と比較して少なくとも3倍以上の工具寿命を達成することができます。
超硬タップはねじ深さ2xDまでに対応し、オイルホール付きです。ねじサイズM4-M10 までは超硬ソリッド、M12-M20は超硬ソリッドヘッド仕様となります。
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高硬度鋼用超硬タップのラインナップを大幅に拡充
エムーゲ HCUTシリーズは高強度鋼や焼入れ鋼のタップ加工に最適な工具シリーズで、専用に設計されたフルート形状と適切なスクイ角および逃げ設計により、プロセス信頼性が高い安全なねじ加工を可能にします。従来のHCUTシリーズに新しい超硬タップが加わることで、異なる硬度特性の材料を最適に加工することができる製品ポートフォリオとして完成されました。エムーゲ社では、SSAB社のToolox 44やArmox 500Tのように、材料の硬度が44~55HRCの場合は粉末ハイスバージョンの使用を推奨しています。超硬バージョンは、SSAB社のStrenx 1300、Hardox 500、600、Extremeなどのように55~63HRC硬度の材料用に最適設計されています。
M20、M24、M30は超硬ソリッドヘッド仕様になります。食い付き山数は2-3山(C)または4-5山(D)で、貫通穴には4-5山を推奨しています。専用設計に加えて最適化されたTICNコーティングを採用し、さらに高い信頼性を確保しています。
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